祝! オレのバイク納車です!(後編)
納車当日の話の最終話。
さてさて、三十年ぶりに乗ったバイクにおっかなびっくりしながらも、MYガレージまで無事に帰って来た。とにかく暑かったのと緊張したのとで、のどが渇いていると自覚していたので、近くにある自販機へ行って伊藤園の綾鷹を買ってきた。
三十年ぶりに手に入れた「オレのバイク」をカッケーな! と眺めながら綾鷹でのどを潤し、充足感に浸っていた。バイク屋の店の中で見ている時は、横に置いてあった250ccのバイクとそんなに変わらない大きさだと思ったんだが、実車をじっくりこうして見ていると、やはりそこは125ccなので250ccのバイクよりも一回り小ぶりであるなと。幅も細いなと。
けれどもそこは125ccと言えどもSSのバイクなので、派手さでは他車には負けていない。ってか、YAHAMAやHONDAの125ccクラスのバイクの方が車体の大きさは GSX-R125 よりも少し大きいが、お値段もそれなりにするみたいだ。私のバイクの値段でも125ccなので、買うまで躊躇した。中古の250ccバイクと新車の125ccバイクだと、さほど価格に差がないのだ。
一番最初にGSX-R125 をYoutube で見て、バイクに乗りたいと思った。しかし、125ccと言うのが心に引っかからない訳でもない。目移りして KAWASAKI のNinjya 250 もカッコよくてこれもいいなと思っていた。だが新車だと70万? 中古でも50万くらいするので、ちょっと高いなって。ほら、バイクって車体だけで乗れる訳ではなくて、保険とかさ、装備とか、車体を買った後に色々とお金かかるので、それを考え合わせると新車の125cc、車体40万以内で買えるこのGSX-R125 ってのが本命って事になったのよ。
GSX-R125 と言っても、原動機付自転車の二種なので、任意保険も車のファミリーバイク特約でOKだし、大人のおもちゃとして所有するのにコストパフォーマンス良いわけさ。そもそもバイクを買ったとする。どう言う乗り方・使い方をするだろうと考えると、親の介護してるので自分が自由になれる時間は午後2時過ぎから午後4時くらいまでの間。行って帰ってきて2時間程度だからツーリングとかの遠乗りは無理。となると近隣周辺を乗り回す程度になる。でも山が近くにあるので、峠道は十分に楽しめる。
自分に与えられた条件を考えれば、高速道路に乗れなくても問題ないので、125ccのバイクで十分楽しめると判断した。別に125ccのスクーターでも良かったんだけど、ちゃんとしたレーサーレプリカのSSバイクに乗れるとしたら、年齢的にGSX-R125 が最後かもしれない、今しか乗れないだろうなぁと。まさに今がそのタイミングだと判断した。
別に年齢でバイクに乗るわけではないが、このGSX-R125 の自賠責保険を更新する時には、還暦になっちまう。体力の低下、動体視力の低下、判断力の低下・・・ その頃になるといろいろな身体的問題が起きているかも知れない。自分の周辺の仕事仲間や知り合いの人で、還暦か、それを少し過ぎてる人たちを思い浮かべて、還暦って言うとあんな感じになるんだなって、見てたらあのくらいの年になったとしても、スクーターとかならまだ無理せず乗れるなと。だとしたらレーサーレプリカのSSバイクが乗りたいなら買うタイミング、乗るタイミングは「今だ! 今以外には無い!」そう思ったからGSX-R125 を買った。
あのね、還暦を迎える人、迎えた人って、どんなこと考えてるか知ってます? もし自分が死んだら、会社は従業員ごと誰かに売却して、相続の時に相続税払えそうになければ、自宅と自宅の土地は売却するか、自宅はぶっ壊して更地にして駐車場にでもして、その賃料で嫁は一人になっても食って行けるだろう。娘や息子は一人でもなんとか生きて行けると思う。心配なのは後家になった嫁のことだけよ。
まぁ、心配しなくてもあんたが知らないだけで、多額の保険金掛けられてるかも知れないぜ。(笑) 別の人は、屋根屋なのに「本当はもう高いところに上がるのは怖くて嫌なんだ。オレ、いつまでこんな危ない仕事すりゃぁいいんだろうな。オレが仕事辞めちゃうとさ、従業員が困るじゃん? 奴らもそれなりに歳だからよ、転職も出来ねぇだろうし・・・」
屋根屋なのに高い所に上がるのが嫌だとか、仕事にならないじゃん。(笑) 従業員もさ、それとなくそろそろ会社も解散するよ? って匂わしておけば、それぞれ覚悟して身の振り方を考えるだろうよ。心配ない。なんかね、この屋根屋さん、自分の目の前で人がコンクリートの上に転落して、頭が勝ち割れて血まみれになったのを見てから高い所に上るのが怖くなったって言ってたな。
あとはもう60歳前後で病死してしまったりしてる。人生100年時代と言われるが、今老人の世代の人たちが長生きしてるからそう言われてるだけで、戦後生まれの世代は生まれた頃から食品添加物を食って育って来てるので、長生きなんかするはずはないのでガンとか病気になって100年も生きながらえる事は無かろうと。天地がひっくり返るほど世の中が変わっているので、みなストレスをため込んでるでしょ? 万病の元はストレスだよ。
なんかだいぶ話がずれたけど、要は思っているほど自分に残されている時間は無いんだなって気が付いたから、健康に生きていられる間にやりたい事、周囲の人たちから何を言われようが自分の心が欲するまま自由にやろうととね。
55歳になるとね、ほんとにそう言う事に気がつくってか、自分自身を見つめ直す時期に入る。人によっても多少時期は前後するかも知れないけど、若い頃からやって来た事がもうここらで終わるんだなと。で、一旦その辺で立ち止まって、次のステージに進んで行く。会社に勤めている人でもそうだと思うけど、55歳で早期退職して次のステップへ進むのか、はたまた、どんなにつらい思いをしても今の会社に60歳なり、65歳なりの定年まで耐えがたきを耐え、忍び難きを忍び・・・ 選択の時期に入る事になる。
わたしゃぁ~ねぇ、今年の2月で会社をペーパーカンパニーにして、実質これまでの仕事を引退しましたよ。これまでの仕事を引退しただけで、仕事自体を辞めたわけではありません。収入がまったく無くなるってのも困るから。ただ、今までのようにがむしゃらに、何が何でも稼がなくてはならない! って言う時期は過ぎたので、やりたい事をやりたいようにやるって感じかな。
このバイクが欲しい! 買いたい! 乗りたい! って思ってたら、バイクの乗り出し価格が37万、配当金がちょうど37万入って来るタイミングになったので、三日ほど自分の貯金で建て替えて、配当金入って来たので貯金を元に戻した。だからこのバイク、実質無料で購入って事になった。ちょっとは計算してたけどね。(笑) つまりは「引き寄せの法則」ってやつ。
「引き寄せの法則」って、ほんとにあるんだけど、どういう事なのかとか、どのようにすればどうなるのか見たいな用法・容量を知らない人がほとんどなので、うまく行かない人が多いんです。まぁ、「引き寄せの法則」についてはまた別の記事で書こうと思う。
たった今手に入れたバイクをガレージで眺めながら以上のような事を一人思っていた訳でした。めでたしめでたし。