アイコラの作り方を知ると商品制作に活かせる

ずいぶん前に記事にこう言う記事を書いた。
「画像処理の定番、コラの作り方をざっくりとまとめてみました」 

この記事を読めば、「アイコラの作り方」は大体分かるはずであるので、
今日は、ゆきみ企画が実際の商品制作にこのスキルを使った実例、
商品制作の実際をシェアーして見たいと思う。

つまり、アイコラを使ったDVDジャケット制作の裏話である。
ではとりあえずどんなものを作ったのか、まず完製品をご覧いただこう。

「道後怪談ストリップ 2014 / 出演 ゆきみ愛」  と言うDVDである。

大変売れ行きの良いDVDで、みなさん購入してくれているので大変ありがたい。

さて、このDVDのジャケット実は「コラ画像」なのである。
このDVDの出演者の踊り子「ゆきみ愛」さん  とタイアップして制作したもの。

いつもならこのようなDVDを制作する際には、カメラマンさんが撮影してくれた
「スチール写真」が制作素材として提供してもらえるのだが、この作品に限って
制作に必要不可欠な「制作素材」が無かったのである。

そこで、ど~したものかと悩んだ末、DVDの内容に沿うような素材画像を探し、
コラ画像を作って制作しようと思い立ったのだ。

そして見つけたのがこの画像である。

うむ、少女が階段にしゃがんでいる。DVDのタイトルも「怪談ストリップ」だ。
良いではないか♪ 「階段ストリップ(笑)」

まぁ、そんな話はさておき。

DVDのトールケース仕様のジャケットに使える素材画像は見つかったので、
これに出演者の「ゆきみ愛」さんの顔を合成すれば良いモノが作れそうだ。
なので、今までに提供されてストックしてあった「ゆきみ愛」さんの写真から
この原画に乗っかりそうな顔を切りぬいて、下準備をして置く。

使うソフトはお馴染み「Photo shop エレメンツ」と、
フリーソフトの「Photo scape」を使って作る。

「Photo shop エレメンツ」 で「ゆきみ愛」さんの顔を切り抜き、
背景を自動選択ツールと消しゴムツールを使って、ザックリと処理して、
顔パーツを作って置き、保存しておく。

あぁ、前にも言ったけどコラを作る時には、あらかじめデスクトップか、
マイピクチャーのフォルダの中に、「新しいフォルダ」を作っておいて、
素材画像、編集途中の画像など、作業が終了するまではすべてのパーツを
そのフォルダの中に保管する癖をつけてくれ。これ基本。

ともかく素画像の上に乗っける顔のパーツ画像は、こんな感じになる。

ずいぶん適当な「切り抜き処理」だなぁと言う声が聞こえてきそうだが、
こんな程度で良いのだ。神経質に髪の毛一本一本を切り抜こうとか、
考えてはいけない! なぜならば、DVD制作には締切日と納品日があるので、
面倒くさい事は一切やらない。

あぁ、そうそう。「コラ画像を作る」と言うと、すぐに顔全体と髪の毛全体
を切り抜こうとする人がいるが、そんな無駄な事は考えないように。
顔がその人になっていれば良いのと、輪郭を切り抜いてコラを作ると、
不自然な仕上りになりやすい。必要最低限の部分を切り抜いて作ろう。

さぁ、パーツの顔画像ができたら、今度はフリーソフトの「Photo scape」 を立ち上げて、下地になる素材画像の上に乗っけて合成をする作業となる。

では実際に顔画像を下地画像に乗っけてみよう。

こんな感じ。「Photo scape」 で下地画像を開いたら、その上に乗っける顔画像パーツを、左下の「オブジェクト」タブをクリックして、 Photo をクリックして画像を選択、不透明度を適宜いじってスケスケ状態にする。ちなみに上の画像では、160くらいにしてある。

なぜ「スケスケ画像」にするのかと言うと、下地の素材画像にパーツを乗っけて、
顔の大きさと位置関係を決めるための処理である。

この一時的処理をしないでそのままテキトーに顔を乗せちゃうと、顔がでかかったり、小さかったり、角度が不自然になったりする。

ここのポイントは、上の画像に引いた赤線を見てもらうと分かるが、顔の角度を揃える事と、アゴの位置、目の位置をうまく調整しながら顔画像のパーツを、拡大したり縮小したり、回転させたりしながらベストポイントを探る事である。

下地の素材画像では、少女の顔が少しうつむいている。
乗せる顔パーツの「ゆきみ愛」さんの顔は、ちょっと正面を向き過ぎている。
しかし、これはもうしょうがないので、そう言う所を加味しながら顔の大きさ等、
可能な限り調整して行くのである。

上の画像ではまだ少し顔の大きさが大きいので、微調整しながら位置決めをし、全体的に見てまずまずだなと思ったら、顔画像の不透明度を透けない最大値まで戻して、一旦保存しておくと良い。基本的に今保存した画像がベースの画像になるので、保存しておく必要があるのだ。

では次ぎ!

一旦ベースの画像を保存してもソフトは閉じないで、そのまま引き続き「塗り絵」の作業に移る。今のままだとあからさまに合成画像だと分かる。そう、ヘタクソな人が作った「ダサコラ」状態であるので、顔画像の輪郭など、周辺部分をカラーピック(スポイトツール)で周辺の色を拾い、ペイントブラシや、ぼかしツールを使いながら、下地画像となじむように、マウスを使ってペタペタと塗ったり、書き足したりして行くのだ。

ポイントとしては、ペイントツールで色を塗る時には、Shift Key を押しながら塗ると、色の濃さが半分に、つまり薄く塗れるので、この機能を上手に使って色を塗って行くと上手く出来るので覚えて置くと良い。

また、最終的にDVDのトールケース用のジャケットとして、紙に印刷することが目的なので、素になる素材画像の大きさや合成するパーツ画像の大きさも、あらかじめどれくらいの大きさの画像が必要なのかを計算しておこう。

ディスプレイに表示させるだけのコラ画像ならば、特に大きさの制約は無いが、DVDケースに挿入するジャケットと言う事になると、縦横比を考慮しておかないと、せっかく上手に作れたと思っても、縦横比がDVDのトールケースに合っていないと、商品としては成立しないので、そこんトコとっても重要ね。

で、最終的に出来上がったのがこれ。これは表面になるジャケット画像。

最終的に出来上がったDVDジャケットは、最初に見てもらった画像になる。

出来上がったDVDの現物を手に取ってみたい方は、下記から手に入れられる。

「道後怪談ストリップ 2014 / 出演 ゆきみ愛」 

さて、このように「コラ画像」が作れるようになると、
本日レッスンして来たような商品の制作をする事が出来るようになる。
趣味で「コラ画像」を作って楽しむと言うのも良いが、
商品を制作して仕事としてやってみるのも面白いと思う。

では本日はここまで。
 


2017-09-06 | Posted in 画像処理Comments Closed 

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